【Jeepディーラーやインポーターに関する雑感】 |
昨年9月納車直後からずっと、私は並行輸入車に乗っているような感覚(他所で買ったクルマでディーラーに行っているような感覚)でいる。クルマを買うと決めた、つまり契約書に判を押した途端、セールスマンの態度が明らかに変わったと当時妻が嫌悪感を訴えていたが、今思えば彼女の直感は的を射ていたのかもしれない。
異音振動のトラブルを複数のユーザー諸氏と情報共有させてもらっているが、皆さんが口を揃えて仰るのが「Jeepディーラーには横の繋がりはない」という現実。今回自分の購入ディーラーに他ディーラーでの解消事例をインポーターから入手してくれないかと懇願したのだが担当セールスによれば「FCAジャパンは他ディーラーでの解消事例を教えてくれない」そうだ。「ご自分でプログラムのコード(パッチNO.)まで調べて言ってもらわないとこれ以上の対応は出来ない」とのこと。(→先日UPした通り)ユーザーからすると何のための正規ディーラーネットワークなのか、訳が解らない。日本におけるJeepには販売網はあってもサービス網はないということか。おそらくリコール級の不具合でない限り全国の正規ディーラーが情報共有することはないというようなFCAジャパンの運営構造なのだろう、としか思えない。(憶測だがリコール級に認定する数も少ないのでは?)
異音振動への複数ディーラーの対応振りを見る限り、Jeepディーラーにはディーラーの違いによる技術力の差、対応力の差が歴然と存在していると思う。今回の対応を見ると私の購入ディーラーは最初から簡単に直せなければやらないというようなスタンスだった。おそらくは異音振動のような原因追究に時間の掛かる不具合は保証内無料で対応すると人件費つまりコストが掛かるだけで利益を生まないため、会社方針としてまず個体差、個人の感覚といった処理をするという対応が第一義的に決まっているのだと思われる。私にはそうとしか思えなかった。一方、同じ悩みを抱える諸氏のディーラーはユーザーに耳を傾け誠実な対応をした結果、ノウハウを蓄積している。(更に解消までしている)こういった対照的な対応の違いが結局は技術力、経験値の差となり、言うなれば、ディーラーのアタリ/ハズレを生み出してしまっているのではないだろうか。FCAジャパンは日本市場でジープに経営資源を集中していくという方針だそうだが、拡販策もいいが販売店のサービスレベルの真の意味での平準化を果たせなければ今以上にシェアを伸ばして維持していくのは難しいのではと思えてしまう。(ま、絶大なブランド力があるので余計なお世話でしょうが、、、)
※諸氏のディーラーさんが親身になって対応してくれた事実には救われた気持ちがあります。同じようなディーラーばかりじゃないのだと。
翻って、私が過去10年以上世話になっていたルノーディーラーのことを思い出すと、販売規模はJeepに比べれば遙かに小さいものの、だからこそかもしれないがサービスという点では比較にならないほどの充実振りという印象であり、ユーザー対応の良さがJeep比で際立つ。勿論、アタリのディーラーばかりだったのかもしれないが、ルノージャポン自体を思い出してみても、メカ的なことにも相談にのってくれたし、ルノーケアの窓口の対応も親身、親切だったように記憶している。何かで読んだことがあるが、日本にあるインポーターの中で唯一ルノージャポンだけが日本の会社(日産自動車)が100%持ち株の親会社であり、社長が日本人だったはず。その他は全て本国出資だったかと。そのあたりの会社組織としての成り立ちが、ルノージャポンとFCAジャパンの違いに結びついているのかもしれない。何だかんだ言ってルノーは日本市場を軽視していないし。
ルノーディーラーで印象的なのは、トラブル・不具合は多かったが、必ず症状は改善、つまり治ったということ。ただ、真の原因はハッキリ分からないということも多かったが(笑)。それに、しばらく掛かるかなと思うような修理でも複数のディーラーいずれでも1週間以上クルマを預けたこともなかった。そういった過去の経験もあって、今回Jeepディーラーに「1ケ月以上は預らないと診れない。ただし治らない可能性も高い。」と納車1週間の段階で当然のように告げられた時は、かなりショックを受けたのである。憶測だがルノーには全ディーラーで不具合情報を共有する効率的な仕組みがあるのではないだろうか。しかもルノーはサービスキャンペーンとかリコール級の案件も多いし(いや、それ自体は必ずしも良いことではないのだが:苦笑)。代車は自分で用意してもらうしかないなんて言われたことも、ただの一度もなかったしなー。
正直言って、現在のJeepディーラーのサービス対応でこの先輸入車であるレネゲードに乗り続けることに大きな不安がある。一番心配なのは保障内修理になるはずの不具合がそうとは扱われない可能性・危険性をを強く感じること。それ故、延長保証に大枚はたいたことを少し後悔している自分もいる。(ルノーディーラーは積極的にユーザー負担を減らそうと頑張ってくれたが、これまでの対応を見る限り現在のJeepディーラーではそれは期待しようがない)幸い、WEB情報で私が行ける距離に親切なJeepディーラーがあることを知ったので、今後そちらでお世話になろうと考えている。購入ディーラー系列独自のケアプランに前払いしているので、この先の権利を捨てお金を無駄にすることになるが、それでも現在のディーラーに行くことにもう耐えられそうにない(1年点検でハッキリ悟った)。
と、この記事を書き終えてJeepディーラーに関する世間の評判をググってみたら、今回私がディーラーやFCAジャパンから言われた言葉とほぼ同じフレーズで対応された7-8年前の経験談があった。私と同じディーラーなのではないかと思ってしまったし、クライスラージープの頃からの伝統なのかとそのブレない姿勢にある意味感心してしまった。その経験談の方も奇しくも私が感じている「並行輸入車に乗っているよう」という印象も同じ様に感じていて、ホント笑ってしまった。
ルノーに戻る日もそう遠くはないかもしれない。